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花の枝にもちりとてちん 〜三味線ブログ〜

三味線の師匠がイラストを描いたり三味線について語ったり様々な趣味に走っているブログです

春画に節をつけて三味線で唄うとエロ小唄になる

三味線 三味線-雑記

「寝ずの番」という映画があります。

津川雅彦さん改め、マキノ雅弘ならぬマキノ雅彦としてメガホンを取った邦画なのだが、これがまた若者に全く媚びていなくてヨロシイ。

 

故伊丹十三監督作品にも常連だった津川雅彦さん。初めてメガホンを取ったこの作品は、どことなく伊丹十三監督作品のようなテイストもあって、私はとても好きです。

 

話の内容は上方落語界を舞台にした作品なのですが、その中に三味線でオトナが楽しむ唄を歌うシーンが出てきます。つまり、単刀直入に”エロ小唄”ということなのですが、これがまたすごく味があって良いのです。

今回はそんなエロ小唄の話。

 

エロ小唄との出会い

私は21歳〜25歳ぐらいまで料亭で仕事をしていたせいもあり、お姐さん方から愉快なエロ小唄を教えて頂きました。半分意味がわかっても実践が全く伴わない私ですので、あっけらかんと唄うしか能がありません。もちろんお客さんの前では唄いませんが、控え室でお姐さんに教えてもらったものを板書し、それをなくさないようにコッソリしまったり、休憩時間に唄ったり…

「エロ小唄って、おもいっきり歌えば歌うほど楽しいな!」ぐらいに解釈していました。

 

 

エロ小唄から数年後の猥談で

それから数年経ってからの話…。

同じ職場で働く同年代ぐらいの男女で集まって夜中に飲んでいたのですが、話がどうもエロい方向へとどんどん逸れて行きました。それは一向に構わないのです。エロい話は成長過程では通る道ですし、なんといっても料亭での数年間で学んだことは大きかったのです。なかなか同世代と猥談する機会にも乏しかった私は、話の輪にもれなく巻き込まれました。

 

ですが、

ですが…

 

私には全くついていけませんでした。

 

同世代のいわゆる”猥談”が全く楽しめなかったのです。猥談を話す同僚が全く別人に見え、私に話を振られようものならば早くこの場から消え去りてえ!というか話題変えてえよ!今すぐこに墓石降ってこねーかな!!!

古典落語「死神」の主人公の命のロウソクのように消えればいいのにな…アジャラカモクレンキュウライス…と唱えても何にもなりません。

 

 

同世代との猥談はただのドキュメンタリーで楽しくなかった

今となってはその話題も楽しめるのかもしれませんが、当時の私は別に見たくもないAVを見せられてグッタリ…そんな気分でした。

なんというか、内容がもうドキュメンタリーなんですよ。生々しいの。

 

それに対し、エロ小唄はファンタジーでしょう?

料亭で「お◯そ♪お◯そ♪」と唄ったり、お姐さん方の猥談というよりももうエロ漫談を聴いているときは、エッチだけどどこか愉快でファンタジーな春画の世界にいるようだったんだな…と今になって思います。

 

エロ小唄を唄う機会は相変わらず全くない上に、若干記憶から忘れ去りそうになっているのですが、久々にTSUTAYAで「寝ずの番」のパッケージを見て、そんな過去のことを思い出したのでした。